議案の上程に至らず空転
3月定例市議会の見通し立たず
21日午前、3月定例市議会に向けた議会運営委員会が行われました。開会に先立ち、前日に行われた臨時市議会の対応について、答弁が不十分だったことなどから混乱を招き、多くの時間を費やしたことに対して栗原副市長が謝罪しました。
市議会の日程の協議に入ったところで、日本共産党のかきた有一委員が、「初日の議事に、市長選挙後初めて行われる市政方針が含まれる。3期目の川合市政の方向が示される重要な機会だが、市長は1月14日に自身のブログで市議会議員1名を含む方々を名誉棄損で告訴したと表明している。事実なら、議員が揃って市政方針を聞く準備が整わない」と指摘し、事実確認を求めました。
栗原副市長が市長に確認したところ、刑事告訴は事実で取り下げはしていない。処罰を求めていること、告訴の意図などは明かさないこと、議員活動を制限させるようなことは考えていないなどという市長の見解が示されました。
市長の議員告訴を放置して議会が進むのか
報告を受けた議会運営委員会で、かきた委員は事態の問題点を次のように指摘し、市政方針が含まれる日程には現状で応じられないとして、会議は中断、議会は開会できない状況に陥りました。
かきた議員が指摘したのは、?議会は異なる意見を持つ議員がいることを前提とした合議機関で、意見や立場の違いを理由に排除することはない。市長の側から一部の議員を除くことを前提として議論を進めることは許されない。?市が市民を訴える場合、通常は議会の議決を必要とする。公権力を持つ市長が、無闇に市民や議員を刑事告発すること自体が異常なことで不適切。?市長と議員は、議会という場で議論をする機会が保証されており、市長が何らかの問題で協議が必要なら議会へ直接要求すれば良いこと。
市長の姿勢改善がない限り
議会正常化はありえない
議会運営委員会は全会一致で進められることから、問題が解消されない限り市議会開会の見通しはつきません。議会運営委員長は栗原副市長に事態を打開するための調整を要請しました。
午後5時を過ぎて開会しない場合、議会は行われないことになるため、4時過ぎに議運委が再開。副市長は、「調整がついておらず、3日間時間を頂きたい。定例会の開会だけはしてほしい」と状況を説明。議運委は、?本会議を開き、?3日間休会すること、?24日に議運委を開き、状況の報告を受け、その後の協議を進めることを決めました。5時直前に定例市議会が開会し、会期を32日間と定めただけで散開しました。
議会の進行は、市長の姿勢にかかっていますが、市長は頑なで、事態の見通しは全くつかない状況です。