初雁公園整備と富士見櫓
池浜あけみの一般質問
市政100周年を機に、市は審議会をつくり初雁公園を城址公園として整備しようとしています。
池浜あけみ議員は、川越城における富士見櫓の役割と、櫓がなくなった経緯を聞きました。
都市計画部長は、櫓は「矢の倉」で武器庫を意味し、城内の最も高い場所にあるので周囲を展望する役割も推測される。富士見櫓は江戸時代数回の建替があったが明治以降に記録がないので、明治初期の解体と考えられる。櫓の図面が見つかった経緯は、川越城主であった松平大和守の家臣の子孫が資料を前橋図書館に寄託し、平成12年度からの櫓復元整備事業でその一葉を富士見櫓のものと判断したと答えました。
櫓の地盤は平成14年に深さ12mまでボーリング調査を行い、強度は十分であること、土地の所有区分は、宗教法人からの寄付と、平成12年度の追加取得で現在ほぼ市有地だとわかりました。
櫓を復元する課題は
池浜議員は櫓の復元に係る費用をただしました。
同部長は、平成16年度の報告書では、櫓台補強が約1億円、櫓の建築が約3億円、櫓台南側の広場整備を合わせて約4億3000万円が必要。また、初雁公園整備基金の積立金額は、平成28年度末で約2億7646万円と答えました。 仮に、一年に4000万円ずつ積めば4年間で手の届く額です。
同議員は富士見櫓の復元が進まない理由を聞きました。
同部長は、平成16年度に復元設計を実施したが、川越城本丸御殿の保存修理が緊急とし、そちらを優先したため。櫓復元の課題は?文化財である櫓台を保存しながら、を櫓台自体補強し、上部に櫓を復元すること?建築基準法や消防法など現行法の基準を満たすこと?櫓に登って見学するためのバリアフリー等への配慮などと答えました。
本丸御殿と富士見櫓は一体
川越城址で高校時代を過ごした市長としての思いを聞きました。
市長は「高校生時代のことよりは、小学生時代の通いなれた場所として思い出深い。城址公園のありかたについては、住民のニーズに添ったものになるよう、みなさんの意見をもらいながらすすめる」と答えました。
本丸御殿と富士見櫓をつなぐ道を川越高校の校庭の一部に歴道とすることも一案。復元で伝統技術も受け継がれます。富士見櫓の存在が城址公園の価値を高めるに違いありません。