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川口ともこ

新学校給食センターの問題点
川口ともこ議員が一般質問 その1

 現在老朽化した藤間・吉田両学校給食センターと今成学校給食センターの2回転調理の解消のため、1万2千食の新学校給食センターが計画されています。この事業は、「PFI手法」の導入が検討され、建設から管理、調理、洗浄、配送を利益を出さなければならない民間企業に担わせようとしています。
 川口議員は「教育の一環としての学校給食について」と題して一般質問しました。
 栄養士と調理員は、子どもたちに最も良い給食を届けるために、前日に打合わせ当日も確認作業を毎日行っています。調理を民間委託すると市の栄養士が直接調理員に指示することは偽装請負となります。そこで調理員に調理業務工程表等で細かな指示が必要です。
 しかし、厚生労働省は、指示が口頭に限らず市が作業の内容、順序、方法などに関し文書で詳細に示し、その通りに請負事業主が作業を行っている場合でも偽装請負になると注意を促しています。

適正でないおそれ

 同議員は、栄養士の指示通り調理員が調理している場合、適正な請負と判断されるのか産業観光部長に聞きました。
 同部長は「業務遂行の指示を請負事業者自ら行っていること。自己の業務として独立して処理することが必要。…適正な請負とされない恐れがある」と答弁しました。

調理場などの賃貸料は契約必要ないの?

 また、川口議員は、市が購入する機械、設備、機材など学校給食の請負業務の処理に必要なものについて双務契約が必要となるが、調理作業所の賃貸料、光熱水費等は契約の必要がなく多くは自治体が負担している状況です。食材提供も含め契約についての考えを聞きました。学校教育部長は、作業所の賃貸料や光熱水費などについては、PFI事業契約において包括的な規定をしていくことになる。食材についても双務契約の必要はないと示されているが、違った見解を出している労働局もある。今後検討していくと答弁しました。
 現在、学校給食の民間委託は、国の対応や地方自治体によって見解がわかれてしまう事態に陥っていることが明らかになりました。


※PFI手法…民間の資金、経営・技術の活用により、市が直接実施するよりも効率的とされている。
※双務契約…当事者の双方が互いに対価的な意義を有する債務を負担する契約。
(次号につづく)

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